バイト先炎上
一度も作品を見たことないけど、吉原炎上ってなんかエロそうだなと思っている苦労詐欺だ。
吉原って言葉だけでエロイイメージになったのは僕だけじゃないはず。
この作品、最近では美月ありさ主演でテレビドラマ化されたんだってね。
そんな花魁達の話は置いておいて、前回の記事で僕は飲食店でのアルバイトを三ヶ月でばっくれた話をしたね。
専門学校に通いながらラーメン屋でアルバイトをしていた話をしたんだけど、僕が飲食店で働いたのはこれが初めてじゃなかったんだよね。
これよりも前に僕がしていた飲食店のアルバイトの話を今回はしようと思うよ。
アルバイトを始めた理由
僕が専門学校に通いながらラーメン屋でバイトをするよりももっと前、僕が高校生だった頃実は寿司屋でアルバイトをしていたんだよ。
遊ぶ金がほしくて始めたアルバイトだったんだよ。
高1の頃は学校から自宅に帰ってきては深夜までオンラインゲームに夢中になっているようなやつだったよ。
高2になってクラス替えが行われてから、同じクラスのやつ数人と急激に仲がよくなったんだよ。
そいつらは高1の頃から同じクラスで、高校の授業が終わってから皆でゲーセンに行くのが日課になってたよ。
僕も例に漏れずそいつらと仲良くなってからは、授業が終わってからしょっちゅうゲーセンに行くようになった。
おかげで家に帰るのが日付が変わってからが当たり前になっていったんだけど、それと同時にゲーセンで遊ぶ金がもっとほしいと思うようになっていったんだよね。
一応親からお小遣いはもらっていたんだけど、そこまで多くはなかったし、下手に使うとあっという間に無くなっちゃうから、極力使わないようにしていたよ。
ゲームをプレイしている時間よりも、友達がプレイしているのを眺めている時間のほうが多かったんじゃないかと思うよ。
冬頃までそんな感じだったんだけど、「もっとゲーセンで遊びたい」と思った僕はアルバイトを探していくつか面接を受けたんだよ。
ちなみに世間一般では「コンビニバイトの面接なんて誰で受かる」って言われてるけど、僕はそのコンビニバイトの面接落ちたよ。
受かったとしても多分向いてなかったとは思うけどね。
いくつか面接を受けて、最終的には家から自転車で5分ぐらいのところにある寿司屋に受かって、年明けの1月から働き始めることになったよ。
この時は土日と水曜の夜バイトとして入ってたよ。
忙しさと悪臭
働き始めて真っ先にやらされたのが皿洗いだったよ。
ホールに出ているアルバイトの子やパートのおばちゃんが運んできたお皿や箸や湯呑みなんかをひたすら洗ってたよ。
ホールは2人いるのに洗い場は僕1人しかいなくて、忙しい時間帯だとかなりきつかったよ。
一応皿は専用の洗う機械があるんだけど、これが結構古いやつで、皿の入れ方をちょっと失敗すると皿がパリンパリン割れるんだよね。
僕はちょいちょいそれをやらかして迷惑をかけてたよ。
更にホールが1人しかいない場合やホールが1人もいない時なんかはホールと洗い場の両方をやらされたよ。
お客様の注文をとって、食べ終わった席のお会計して、退店した席食器を片付けて洗い場まで運ぶんだよ。
そうやって運んで溜まった食器類を更に自分で洗わないといけないというちょっとした地獄だった。
寿司屋の洗い場ってさかなり臭いがきついんだよ。
お客様の食べ残しを捨てるゴミ箱が近くにあるんだけど、基本的に寿司・魚の食べ残しだから他の飲食の食べ残しとは比べ物にならないぐらい臭いんだよ。
洗物の疲労+悪臭で何百回と吐き気に襲われたけど、必死に堪えて、結果的に一度も吐いたことはなかったよ。
吐いても結局掃除するはめになるのは自分だし、余計な仕事は増やしたくなかったしね。
上手くいかない人間関係
毎日ヘロヘロになりながら仕事をしていたんだけど、なかなか皿洗いから抜け出せず、更に日に日に周りとの関係も悪くなっていったよ。
そもそも僕には結構人見知りの気があって、慣れてない人とはあまり上手く会話ができないんだよね。
働き始めた寿司屋では既にグループが出来上がってて、毎日楽しそうに何かしらの話をしていたよ。
既に出来上がっているグループの輪の中に入るなんてものすごい苦手だったんだよね。
一応話しかけられたり、話を振られたりしたら頑張って返してはいたんだけど、どうもギクシャクするばっかりだった。
そのうち仕事は遅いし、ホールでミスしまくるしで徐々に孤立し始めちゃったんだよね。
そんな状態の中で、唯一仲良くしてくれたのが週に1回しかバイトに入っていなかった揚げ物担当のSさん(男性)だったよ。
この人は誰にでも分け隔てなく接する人で、僕にも優しく接してくれる人だったよ。
揚げ物ゾーンは僕がいる洗物ゾーンに一番近い位置にあるんだけど、暇なときはよくSさんが自分に話しかけてくれたよ。
たまに「苦労詐欺くん、こっちこっち」って呼ばれて手招きしてるから近づいていったら、余ったから揚げなんかをよく食べさせてくれたよ。
僕にとってアルバイトでの楽しみは、他愛も無い話ができるSさんと会えることだったよ。
寿司屋のアルバイトを始めてから2ヶ月経ったある日、Sさんが急にアルバイトにこなくなったよ。
そう、Sさんはばっくれを起していなくなり、二度と僕の前に現れることはなかったんだよ。
Sさんがこなくなったその日、厨房は火の車になっていたけど、僕はそんな様子を見ながら、
あ、そうか、ばっくれるって選択肢もあるんだ。
と思ったのを今でも覚えているよ。
始めてのばっくれ
Sさんが居なくなってから1ヵ月、アルバイトの楽しみが無くなった僕は虚無状態になりながらもそれでもアルバイトをしていたよ。
ほぼほぼやる気なんてなかったんだと思うよ。
そんな状態で働き続けてたある日、バイトが終わってから、先輩であるMさんに「話がある」と呼び出されたんだよ。
Mさんはあからさまにイライラした表情をして僕に向かって言ったよ。
お前の顔さ、やる気ないんだよ。
やる気無いなら仕事辞めてしまえ!
僕はその場で「すいません」と謝って、その日は着替えてとっとと家に帰ったよ。
正直ものすごい怒りが沸いた。
顔は生まれつきのものだし、親からもらった自分の顔に対して、「やる気ない」とか言われる筋合いはねぇよ
って半端なくイライラが沸いたよ。
それと同時に僕の中で何かの糸がプツンッと切れてしまったよ。
結局、その日を境に僕がバイト先に行くことは二度となかった。
ラーメン屋同様、3ヶ月で寿司屋もばっくれることになったよ。
元バイト先炎上
僕が寿司屋のアルバイトをばっくれてから10年後、僕は名古屋の会社で就職して、正社員として働くようになっていたよ。
お盆の時期に実家に帰省した時に、件の寿司屋の目の前を車で通ることがあったんだよ。
10年前嫌な思いしてばっくれまでして辞めたわけだけど、一応寿司屋が現在どうなってるのかは気になったんだよね。
寿司屋があるはずの場所は工事らしきことをしていて、僕は「改装工事でもしているのかな?」って見つめていたんだよ。
運転していたお袋がそれに気がついて、僕にこんなことを言ったんだよ。
あんたが働いていた寿司屋、数ヶ月前に炎上したわよ。
へぇ~そうなんだ。
内心かなりビックリしたよ。
どうも従業員による放火じゃないかって話みたいよ。
かなりブラックだったのかもしれないわね。
ふ~ん。
気の無い返事をしておいたけど、心の中では驚きと共に「やっぱりな」的な思いもあったよ。
自分よりももっとヒドイ目にあった人がいてもおかしくないし、火をつけるぐらいの復讐がしたくなる気持ちも少しだけわかったからね。
炎上した元バイト先は改装工事をしているんじゃなくて、跡地に別の建物を建てるための工事をしていたらしい。
最後に
僕は寿司屋・ラーメン屋と飲食店で働いてみて、こういった仕事が肌に合わないってことをものすごい実感したよ。
僕が飲食店で働くことは今後二度と無いだろうな~と思ってる。
高校生ぐらいのアルバイトって飲食関係やコンビニ関係とかが多いけど、接客が苦手って言う人は辞めておいたほうがいいかも。
無理してやると精神面とかもやられかけないから、どうしてもやるなら派遣バイトとかのほうがおすすめ。
派遣で軽作業とかなら高校生でも働きやすいし、人間関係が悪くなっても派遣なら仕事先も変えやすいからね。
僕は高3の夏休み頃、祖父母からもらったお小遣いと派遣で稼いだお金で、発売日にPS3購入できたぐらいだしね。