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【週刊少年ジャンプ】鬼滅の刃の吾峠呼世晴先生の作品は読み切りも面白い

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画像引用元:キャッチコピーが素晴らしい!新宿駅に『鬼滅の刃』と『約束のネバーランド』巨大広告が登場! - にじめん

いつかは鬼殺隊になって雷ノ型を使ってみたい苦労詐欺だ。
最近週刊少年ジャンプでは何かと話題の漫画「鬼滅の刃」を皆さんはご存知だろうか?

 

吾峠呼世晴先生が連載している作品で、鬼に妹以外の家族を皆殺しにされた主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)が鬼殺隊に入って鬼と戦う話だ。
ちなみに妹の禰豆子(ねずこ)は鬼に襲われたものの、体内の血液に鬼の血が混ざり鬼化して生き残り、理性も残っていたため炭治郎と共に鬼と戦っているよ。

吾峠先生は「鬼滅の刃」連載前に読みきりを4本作っていて、うち2本は週刊少年ジャンプに掲載されたよ。
僕は2本とも読んで、どちらも面白かったから、今回はこの読み切り2本を紹介するよ。

 

「鬼滅の刃」は読み切りと比較されたせいで評価が低かった

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引用元:【新連載】鬼滅の刃 第1話「残酷」ネタバレ感想 | マンガアニメ.com

「鬼滅の刃」はジャンプ連載当初はかなり評判が低かったんだよね。
ジャンプにしては話の内容が暗いし少しグロかったりエグイ描写なんかも多くて、ジャンプ読者にあまり受け入れられていない点があったよ。

最近ではジャンプ読者内に「鬼滅の刃が面白い」っていう人が増え始めて、右肩上がりに人気が出始めた。
ただ、「鬼滅の刃」の評価が連載当初低かった理由はジャンプっぽくないってことともう一つあって、それが同じ作者の「読み切り作品と比べられてしまった」からなんだよね。

作者である吾峠先生は「鬼滅の刃」を連載する前に4本の読み切り作品を描いていて、そのうち2本が読みきりとしてジャンプに掲載されたことがあるよ。
ちなみに一番最初に描いた作品が「鬼滅の刃」の前身作品になっているよ。

ジャンプに掲載された読み切り2本はどちらも評判が良くて、「鬼滅の刃」連載当初、「読みきりの作品で連載してほしかった」といった声がいくつかあがってたんだよね。
毎週ジャンプ作品をほぼ読んでいる僕も彼女も「鬼滅の刃」連載当初は「読みきりのやつで連載してもよかったんじゃない?」っていう意見で一致してたよ。

ただ、それと同時に鬼滅に関して、「どう展開を持っていくかで化けるかもしれないね」って話もしてた。
今では予想以上に大きく化けて、気がついたら彼女は単行本を買うぐらいになっていたよ(;・∀・)

読み切り作品①「肋骨さん」

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引用元:週刊少年ジャンプ39号掲載読み切り「肋骨さん」 (自分の価値を信じられないと自分を大切にできない!? 自分の価値を疑わない大切さ) - 漫画は教科書になる。

「肋骨さん」の世界では人の目には見えない「邪氣」というものが存在していて、これが人間の感情と混ざると、その人間を異常者にすると共に異常な力が与えられてしまう。
主人公のアバラは「邪氣」を見ることができて、「邪氣」を振り払うことができる浄化師。

アバラはある日髪に執着を持つ「邪氣」を発見し、それを追いかけると複数の女性が監禁されている家を発見してしまう。
すぐに家に突入し、監禁されていた女性達を助けようとするが、家主であり「邪氣」に取り付かれた女性と対峙することになる。

アバラは女性達をどうにか一箇所に集めて、守りながら自分の身を削りながら「邪氣」に取り付かれた女性と戦う。
戦いの最中、倒れそうになるが、自分のことを助けて死んでいった善而(ぜんじ)との記憶が蘇り、生きる意味を求めて戦い、どうにか女性の邪氣を振り払うことに成功した。

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引用元:週刊少年ジャンプ39号掲載読み切り「肋骨さん」 (自分の価値を信じられないと自分を大切にできない!? 自分の価値を疑わない大切さ) - 漫画は教科書になる。

戦いの後、アバラは助けた女性の一人から怪我の心配をされるのだが、こんな言葉を返した。

「問題ないです。僕が死んでも悲しむ人はいないので、気にしなくて大丈夫

そんなアバラの言葉に女性は、「そうゆうふうに考えるのはよくない」と返します。
自分もアバラと同じように身寄りが無く、施設に預けられて、一度アバラと同じ考えになったけど、施設にいる怖い人「マミコさん」からこんなことを言われた。

甘ったれるな。
誰かに大事にしてもらえる人は運がいい、ひねくれてるしかわいげもないあなたが誰かに大切にしてもらいたいなんて思うんじゃないわよ。
だから、せめて自分ぐらいは、誰にも望まれていないのなら自分で自分を大切にしなさい。

アバラは何も持っていない自分を助けて、いろいろなものを持っていたのに死んでしまった善而の変わりに、自分が浄化師になって沢山の人を救わないといけないと思っていた。
そうしないと善而の死が無駄になってしまうと思っていたが、彼女の言葉で自分がボロボロになりながらの戦い方は実は善而に対して失礼な戦い方になっていることに気がつく。

アバラは善而が何の損得も考えずにただひたすらアバラを助けたくて助けてくれたのだと始めてそこで気がつく。
最後にアバラは善而が亡くなった後、自分についてきてくれた守護霊の河童に謝罪と感謝を述べるのだった。

正直に言うと、吾峠先生は他の作家さんと比べて絵はあまり上手くないよ。
連載になった鬼滅では絵が大分綺麗になっていて、今での連載とは比べもにならないぐらい上手くなっているけど、読み切りはそこまで上手くなかったよ。

実際の漫画を読んでもらうとわかるんだけど、週刊少年ジャンプにしては話が暗めでかなり邪道な内容になってるよ。
僕が読んでいて一番重要だと思ったのは施設にいる怖い人「マミコさん」の言葉「誰からも大切にされないなら、せめて自分で自分ぐらいは大切にしなさい」かな。

「マミコさん」はこの言葉を言っている時点で、言葉をかけている相手を大切にしているっていう証拠だよね。
作中で一番心に刺さった言葉だったな。

この漫画が他の読みきりよりも優れているなと思った箇所が三つあって、一つは世界観の説明がかなり簡潔でページ数や文字数をとらなくても伝わったこと。
一つは主人公を「俺つぇええ」にしなかったこと、そしてもう一つは善而とのことやお礼を言いにきた女性からの言葉等から色々と深く考えさせられたこと。

たった数ページの短い読み切りでここまで伝えることができるのは最早才能だと僕は感じたよ。

読み切り作品②「蠅庭のジグザグ」

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引用元:【ジャンプ21号読み切り感想】蠅庭のジグザグ 吾峠呼世晴 : ジャンプ速報

こちらは内容がうろ覚えで調べてみたけど、詳細な内容が残っていなかったからザックリとした感じで説明するよ。
主人公のジグザグは蝿庭解術事務所の所長で解術屋をしている。

ジグザグの世界では「呪い」が存在しており、それを解術するのがジグザグのお仕事。
巷では不審な首吊り自殺が多発しており、ジグザグはその自殺を調査してほしいと依頼を受ける。

するとジグザグの知り合いの老婆が管理人をしているマンションで不審な首吊り自殺が起こり、調査してみると呪いの仕業であることが発覚する。
そして、その事件の裏には呪いで人殺しを請け負う、呪殺屋の存在が浮かび上がってくるのだった。

この読み切りがすごかったのは、主人公ジグザグは関西弁の京言葉をしゃべるんだけど、京言葉で暴言吐きまくりw
途中からヒロインっぽい女の子(首吊り自殺しようとしてたのを助けた)と関西弁で漫才みたいなやりとりしてて面白かった。

最終的には裏で糸を引いてた呪殺屋と直接対決になるんだけど、肋骨さんと違って、ジグザグは強キャラっぽくしてあって、しかも暴言を吐きながら倒すという驚きの展開になってたよ。
っていうのも、ジグザグはそもそも呪殺屋家業をしていて、ひょんなことから呪殺屋を一人残らず倒さないと解けない呪いをかけられちゃってるんだよね。

吾峠先生の主人公を「正義の味方」にしない感じがまたいいんだよね。
物語の最後にジグザグが「人間はそんなに簡単には変わらない」っていう自分で自分をひにくってるセリフもよかった。

ジグザグは植物を触媒として解術を行うんだけど(作中にはハンマーみたいな武器も植物で作ってた)、幽遊白書の鞍馬が使ってた奴に似てたよ。
呪いの原因はご近所問題になっていて、昨今をディスってるような感じになってたのもよかったな。

「鬼滅の刃」は進化して読み切りを超えた

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引用元:鬼滅の刃ブログ(ジャンプ感想・イラスト漫画等)―とにかく長男力を目指す(末っ子):鬼滅の刃61話!炭治郎!ヒノカミ神楽発動!そして1周年やったああ!人気投票も開催だああ!

鬼滅連載当初は肋骨さんやジグザグと比べられちゃって、どうしても評価され難い状況に陥っていたんだよね。
ただ、初回から炭治郎だけを残して家族が鬼に襲われ、妹だけ鬼化して生き残るという鬱展開はなかなかだったよ。

肋骨さん・ジグザグと比較すると、絵がかなり綺麗になっていて、グロイ感じとかも結構抑えられていたよ。
ここら辺も吾峠先生ファンからすると不満だったのかもしれないね~。

序盤から修行展開になったのもよくなかったみたいで、「いきなり修行展開はどうなの?」って意見がそれなりにあったみたい。
僕としてはこの修行部分、ちゃんと終わりのほうまで読んでほしいかな。

修行中にとある兄弟が炭治郎の目の前に現れるんだけど、この兄弟の秘密が修行の最後にわかるようになってる。
ものすごい心を捕まれる展開になるんだけど、ただの修行からそういった展開にもっていける吾峠先生はやっぱりすごい人なんだと思うんだよね。

こうゆう物語の展開・内容を繰り返して磨いていった結果、「鬼滅の刃」は進化して読み切り作品を凌駕する人気作品になったんだと思う。
そもそも吾峠先生は読みきりの時点でかなり頭角を現してた人だから、下手に編集やファンの意見に飲まれなければ人気が出るのは必然なんだと僕は思うよ。

読み切り作品は今年の3月までだったらジャンプ+で読むことができたみたいだね。
「鬼滅の刃」自体今月はいって益々人気が出てきているから、またそのうち読み切りもどこかで再掲載されたりすると思うんだよね~。

興味がある人は、読み切り作品も「鬼滅の刃」も是非読んでみてね。

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