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地味な辞書編集と恋物語を描いた作品「舟を編む」

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編集会社の中でも一番地味だと言われている部署「辞書編集部」って知っていますか?
僕はこれから紹介する作品に触れるまでそんな部署が存在していることすら知りませんでした。
今回はそんな地味なお仕事である辞書編集とそこに努める主人公の恋愛物語を描いた作品「舟を編む」について語ります。

舟を編む」とは?

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出版社・玄武書房に営業として勤めている馬締光也は、相手の言葉を額面通りに受け取ってしまったり、皮肉が通じないなどのどんくささで営業部からは厄介者扱いされていた。
その日も馬締は営業先の本屋でライバル書店の紙袋で差し入れをしてしまうというドジを犯してしまい、それをたまたま見ていた辞書編集部の西岡に指摘され注意されてしまう。
定年間近で後継者を探していた荒木はひょんなことから馬締の話を西岡から聞いて、営業部まで赴き実際に馬締と会い、辞書編集向きな性格だと感じて自分の部署にヘッドハンティングを行う。
馬締は荒木からの話に戸惑いながらも辞書編集部に行ってみるのだった。

地味な主人公やどんくさい主人公は何かしらの作品で見たことがあるのですが、両方を併せ持った主人公ってのは珍しいなと思いました。
そんな主人公馬締とチャライ若者感満載な西岡は性格合わないだろと思いましたが、それぞれの良いところが生かされていて、時折見せる先輩・後輩感がなんかいいなと感じました。
また馬締が香具矢に恋をしたとき、傍目から見ると煽ってるように見えるけど実はしっかり応援している西岡がいいキャラしてるなと思いました。

松田龍平さんを主役に実写映画化されている作品なのですが、映画公開されていたときはあまり興味がなくて見に行きませんでした。
僕はこの頃から「辞書編集を題材にした話って地味そう・・・だけどこの作品気になるな~。」という不思議な感情がありました。
今回アニメ化されて1話目から見ているのですが、実写映画もレンタルしてきてみてみようかなと思ってしまうぐらい面白いと感じています。

地味でどんくさいけど辞書編集向きな性格の主人公馬締光也

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ストーリーにも書いたとおり、取引先に行くのにライバル書店の紙袋に菓子折りを入れて行っちゃうほどのどんくさい主人公です。
ですが、ここだけを見るとどんくさく見えますが、全体で見るとマジメで実直な主人公で、ただ単に営業向きな性格じゃなかったんだなと思えました。
また、一つの言葉に対して辞書で引いたときみたいに複数の意味をスラスラ言うのにはビックリさせられます。

馬締は「早雲荘」という下宿に住んでいるのだが、下宿先の部屋の中はまるで書庫のように本が詰め込まれています。
こういったところは本好きなんだなと感じさせられました。
この「早雲荘」はタケというおばあちゃんが管理人をしており、この人が飼っているトラさんという猫がいるのですが、たびたび馬締の部屋に泊まりにくるのがなんとも言えません。

ちなみに主人公の苗字である「馬締(まじめ)」は実際に存在している名前なのだそうです。
ただ、かなり珍しい苗字らしく、日本全国で10世帯しかないようです。

馬締のよき理解者で板前志望のヒロイン林香具矢

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タケばあちゃんの孫で、板前修業のために早雲荘に引っ越してきたのが物語のヒロイン香具矢
パッと見気が強そうな感じに見えますが、穏やかで優しい感じがどことなくタケばあちゃんに似ています。
馬締の存在はタケばあちゃんから聞いているようで、引っ越してきた初日に馬締と出会いますが、彼に対して好印象のようでした。

西岡に推されて馬締がデートに誘った際も、迷いなく一緒に遊園地に行ったり、呼び方がタカばあちゃんの影響でみっちゃんだったりと気がある感じでした。
板前を目指して修行している香具矢は辞書作りと直接関わることはないのですが、馬締のことや馬締の仕事のことはちゃんと理解しているようです。
馬締はそんな香具矢にどんどん惹かれていき恋文まで書くレベルになっていきます。

香具矢はいまどきいないぐらい、優しくおしとやかなタイプだと思いました。
正直「結構好みなんだが」と思ってしまい、好意をもたれている馬締が羨ましいと感じてしまいました。
この二人の恋模様がこれからどうなっていくかもこの作品の見所です。

チャライけど実は優しいムードメイカー西岡正志

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馬締・香具矢と並んで重要なキャラなのが西岡です。
こいつがかなりのチャラ男なのですが、コミュニケーション能力が高く、営業向きな感じでした。
外回りしてパイプを作ってくるのが西岡で社内で辞書作りのために言葉の選定を行っていくのが馬締というそれぞれの良さを生かした分担になっているようです。

物語の当初では辞書作りに対してあまり真剣ではなく、馬締に対してもあまり良い印象ではなかったようです。
そんな西岡ですが、馬締に影響され辞書作りに愛着が出始めます。
愛着を持ち始めた矢先に会社側が辞書作りを止めさせようとしていることを知り、持ち前のコミュ力でどうにか中止を防ぎました。

しかし、防いだ代わりに春から宣伝部に移動するよう辞令がきてしまいます。
これに落ち込む西岡ですが、馬締から頼まれていた香具矢への恋文を確認していくうちに彼の実直さに触れて今一度辞書編集部のために全力を尽くそうと決心します。
その日の夜は酔って帰ってきて同棲している麗美に「移動までとことんやってやる」と宣言しており、「チャライ見た目だけど、良い奴だよな」と感じさせられました。

主題歌を歌うのははあの曲で話題になった岡崎体育さん

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オープニングテーマの「潮風」はとあるPVで話題になった岡崎体育さんです。


岡崎体育 「MUSIC VIDEO」Music Video

今回の「潮風」は岡崎さんにとって1stシングルなのですが、「舟を編む」のために書き下ろした楽曲となっております。
CD・DVDジャケットもそれに合わせて、馬締と西岡の間に岡崎さんがいるというアニメ絵になっています。
舟を編むの世界観に合わせた爽快感のあるオープニングも僕としてはオススメです。


岡崎体育/潮風(フジテレビ アニメ「舟を編む」OP曲)